アンティークやヴィンテージと呼ばれるほどの歴史がなくても、生産終了が決まったモデルや数量限定モデルは需要が高まり、価値も上昇します。
人気があったモデルであれば、時間が経過するほど価格も上昇します。
有名人の着用モデルや映画で重要な小道具になったモデルなどは、さらに付加価値がつきます。
特に有名な例は、コスモグラフデイトナのポール・ニューマンモデルRef.6263です。
ベゼルや風防ガラス、文字盤など、腕時計には壊れやすいパーツがたくさん存在します。
そして、壊れた時計を修理した際に、壊れたからという理由で最新のパーツなどに交換されてしまうと、価値が低下してしまいます。
古い時計ほど修理に出されている可能性が高く、特に繊細な針が交換されていたり、リダンと呼ばれる再生文字盤がはめ込まれてしまう危険度もアップします。
発売された当時のまま、オリジナル性を高い水準で保っている個体は、価値の上昇が期待できるでしょう。
トロピカルダイヤル以外にも、文字盤にクラックが入ったものをスパイダーダイヤルと呼んだり、ユニークな愛称がつけられ、価値もアップしています。
また、トリチウムの経年変化による色変化はパンプキンと呼ばれ、注目されつつありますよ。
コラボによるダブルネームモデル
ロレックスは、企業・ロレックス双方の宣伝のために、他社とコラボしたダブルネームモデルを出してきました。
年月が経過したコラボモデルは、アンティークロレックスのなかでも人気があり、価値もアップしています。
もっとも有名なダブルネームモデルはティファニーですね。
また、カルティエやフェラーリも人気のあるダブルネームモデルです。
なかには、ドミノ・ピザやコカ・コーラとのダブルネームモデルも存在します。
希少性が高く流通量も少ないので他人と被らない
アンティークロレックスが多くのファンを魅了する理由のひとつが、希少性です。
ロレックスは大量生産されているわけではありませんが、人気ゆえに現行モデルは他人と被る可能性があります。
しかし、アンティークロレックスは希少性が比較的に高く、流通量も少ないため他人と被ることがまずありません。
同じモデルでも経年変化で個性が際立ち、世界でたったひとつの魅力をそれぞれの個体がもっています。
資産としてだけでなく、あなただけの特別な愛機を探している方にもぴったりです。
アンティークロレックスは、一つ一つが長い年月を歩んでいます。
それぞれの個体が唯一無二の物語・背景を持っており、刻んできた時間が風貌に表れます。
全く同じ型番でも、アンティークロレックスであれば見た目は千差万別です。
トロピカルやスパイダーダイヤルになっているもの、ベゼルが色褪せて良い味わいを出しているものなど、10本あれば10の個性がきらめく……それがアンティークロレックスです。
時計界の王様ロレックスの歴史を感じられる
アンティークロレックスを所持することで、世界で最も名高い高級時計ブランド、ロレックスの歴史の一片を身につけている特別感が得られる、という方もたくさんいます。
ロレックスが歩んできた実用時計の王者への道、タイムピースがあなたの手に渡るまでに過ごしてきた時間、それらの物語がそのまま時計の価値となって、あなたを魅了します。
アンティークロレックスを所持することにはメリットもありますが、古いゆえのデメリットもあります。
購入する際は、デメリットもしっかり理解した上で決断してくださいね。
1920年代に製造されたロレックスは、プラスチック風防でした。
現在、高級時計の風防は、ほぼサファイアクリスタルが使用されています。
プラスチック風防がロレックスに採用された1920年代から、1990年代頃まで、プラスチックは風防の素材として使用されてきました。
ただし、プレシジョンやカメレオンではミネラルガラス風防、1975年からはサファイアクリスタルが採用されはじめ、広がっていきます。
型番では、4桁モデルがプラスチック風防モデルの中心です。
プラスチック風防は、現行のサファイアクリスタルと比較すると、どうしても堅牢度に欠けます。
時代を経ているので脆くなっている部分もあり、割れやすいため扱いに注意が必要な点が、デメリットのひとつです。